JCR(2004、No.3)を読んで...

・JCR(日本リウマチ学会)は平成15年から有限責任中間法人格をゲットし、これにより広告可能な専門医(「日本リウマチ学会認定医」)を認定する資格を持つことになった。これまでは任意団体だったので出来なかったらしい。
しかしながら、リウマチというのは広い意味では整形外科または内科の対象とする疾患の一部でもあるので、それらの学会(基本学会)のほうの専門医単位との折り合いも考えなくてはならないようだ。それにしても整形外科学会=基本学会、JCR=第二群、って表現はメジャーとマイナーみたいな響きがあってやだな。
和文誌「リウマチ」は廃刊。代わって英文の学会誌MRにインパクトファクター(IF)をつけようと頑張っているようだ。しかし、学会公式サイトにて過去論文のアブストを公開するだけでは学会誌を盛り上げる効果は弱いと思う。IT化の時代、人々は皆ものぐさになりつつあるので論文はすべてオンラインで読めるようにし、pdfファイルで落とせるようにしないと駄目だ。引用する側に、図書館で1ページいくらの値段で、、とわざわざ面倒な取り寄せの作業を要求することは、IFを得るうえで大きな障壁となるだろう。ネイチャーグループが強いのは、論文の質もさることながら、簡便性を極めたところにあると思うのだが。あれはイギリスのジャーナルだけど、やり方はアメリカ的だな。

・慢性関節炎の子供は約1万人。大人の患者の100分の1である。驚いたことに、小児リウマチ医は全国で20-30名しかいないらしい。しかも福島以北にはゼロ。その対策として、小児医療センターにリウマチ外来を設けて地域格差を小さくしようとしているらしい。