メモ:紙面より

・26日、理研スウェーデンカロリンスカ研究所と協力協定を結んだ。今後5年間にわたり研究者交流や共同プロジェクトを行うとのこと。


・間近に迫ったアメリカ大統領選。科学政策に関するブッシュ・ケリー両陣営の隔たりにより、今回の大統領選の結果はアメリカにおけるサイエンスの発展に大きな影響をおよぼすものと思われる。このうち環境政策に関しては、京都議定書の交渉に復帰しようというケリー氏側の主張のほうが国際社会で支持されるだろう。(そりゃそうだ。国際協力を拒否する態度を「国際社会」が支持するわけないし。)

注目されているのがES細胞を利用する研究に対する方針の違いだ。後進的と批判されがちなブッシュ氏側の政策だが、もう少し詳しく見てみると、倫理上問題があるとしてES細胞を「受精卵を壊して新たにつくる行為」に公的資金を与えないという形で規制を与えるだけであって、全体的にはES細胞研究は推進するという考えである。これなら実質ケリー氏側と大差はない気もする。

もし研究者側が、規制に引っ掛からないメインの研究でしっかり予算をもらっておいてその「ついで」の実験でES細胞を買って研究する、ということをしたら問題ありなのだろうか?個人的には、この消極的な規制が原因でアメリカのES細胞研究が他国の遅れをとることはないと思う。