被験者バイト

先日申し込んだfMRIの被験者バイトに行ってきた。
予定より早く研究所につくと、待ち時間なしでさっそく実験開始。

実験室に入る前に、時計そのほか金属類を外す。室内は、心臓の拍動音に似た音がズンチャズンチャとリズミカルに鳴り響いている。これは、装置を冷却するための液体ヘリウム(さもなくば液体窒素)を供給するポンプの作動音のようである。

装置内は騒音がうるさいということで、耳栓をしてからヘッドフォン装着。このヘッドフォンを通して指示が出されるようになっている。台に横たわると、顔の部分に枠が取り付けられ、ここに画像を見るための鏡がセットされる。そして準備が整うとウィーンと中へ移動。つい、ニヤニヤしてしまう。
実験自体は単調だった。画面の表示に従って手を動かすだけ。あまり正確に作業できていないにも関わらず、途中で飽きてくるとつい余計なことを考えそうになる。自分がいかに集中しない人間であるかがよくわかった。「なるだけ何も考えずにいてください」、という休みの時間も、頭の中では中森明菜の「恋の難破船」がぐるぐるワンリピートで一向に鳴りやまず困った。

途中、脳の縦横の断層写真を撮った。この間、静電気のようなものが額に一筋あてられた状態で少しずつスライドしているような気がし、やたらむずむずした。錯覚かもしれないけど。

結局一時間半で解放されたので割といいバイトだったような気がする。こうして得た5千円だが、この足で池袋に飲みに行って一万円使い、タクシーで友人宅に向かったのであまり稼いだ気がしなかった。